2013年5月20日月曜日

高齢者安心安全ケア 実践と記録 特集:高齢者の皮膚トラブル 予防と観察の監修をしました。

日総研グループが隔月に発行する会員雑誌です。主に介護関係者に読まれている本ですが、今回は、リンパケアリストとしてではなく、皮膚・排泄ケア領域の現役看護師として、監修させていただきました。
すでに看護系雑誌においては皮膚トラブル対策の本はたくさん書かれていますが、私が依頼されたのは、あくまで教科書的な理想論ではなく、臨床で実際に行われている方法を、すぐに安全に実践できる方法とし提供したいとのことでしたのでそれならとお受けしました。
私も20年前に聖路加国際病院のETスクールでクリーブランドクリニック仕込みの研修を受け、そこで新たな創傷ケアやストーマ(排泄)ケアの理論やスキンケア方法を学びましたが、基本的なことは今もあまり変わりはないようです。
ただし、優れたスキンケア用品や排泄ケア用品がたくさん増え、むしろ製品の選択に悩む時代にも入っている気さえします。そのような状況下においても施設によっては、新たな製品が簡単に納入できるとは限らず、今あるものでいかに皮膚トラブルを予防し、または悪化させないケアができるかがポイントとなります。皮膚科医師が常勤しているならまだしも、全く専門医が皆無な施設もあるわけで、そこで看護師や介護士が代わりに力を発揮することになります。
医師の指示のもとに・・・という法律のもと、他の医師らと相談しながらまたは許可をもらいながら、皮膚トラブルに対処する難しさが現場では起きています。その点をせきららに語っていただきたいと考えました。基本的なスキンケア対策は高齢者に強いと思われる皮膚排泄ケア認定看護師さん(山崎知美さん、江畑直子さん)らにお願いしましたが、創傷管理は介護保健施設はっ田の施設長で東海創傷ケア研究会世話人代表の大西大山大先生に執筆をお願いいたしました。
高齢者療養病棟で試行錯誤しながら皮膚トラブルを減少させた実際編は所沢緑ヶ丘病院の看護師(橋口あおいさん、松井昭子さん)にお願いしました。さらに、介護老人福祉施設におけるケアワーカーの立場から佐久間安子さんに根拠ある介護を提供するための努力と実情を語ってもらいました。チーム医療は当たり前の時代ですが、本当のチーム医療とはなんなのでしょうか、患者さんや利用者さんのためを思いながら愛情あふれるケアをしている現場の姿を知っていただければと願います。


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