2013年6月7日金曜日

リンパドレナージとはリンパ管にあるリンパ液を早く流すことですか?

現在、リンパ浮腫の主な画像検査としては、ICG注射による近赤外線照射で蛍光を発する特性を生かしリンパ動態をみれるという優れものがあります。ただし、浅層リンパの走行は追えますが表面から2cm程度が限界なので、深層リンパまでリアルタイムには難しいようです。
リンパ浮腫は一旦発症すると治癒に難渋することが多く、確実なリンパ診断することは重要なカギとなります。そして、確実に安全にリンパドレナージすることが求められています。
では、健康な方にリンパドレナージは必要か、ある専門の医師は「必要ない。ほっておいても流れるから。」との見解を述べました。ある医師は「リンパを流すことで健康になる」との見解を書籍にて論じています。しかし、リンパに関しては未だ根拠が乏しいとも指摘されています。実際、私の実践する山名式リンパケア(通称癒しのリンパケア)は、未病対策、緊張緩和、抗加齢対策として健常な方を対象に推奨していますが、まだまだ根拠集めはこれからの段階です。それでも、低圧(強くても30mmHg以下)にこだわり、リンパ節や区分線、流れる方向を意識した安全なケアですが、もう一つの効果は手を使った癒しの波動効果を外すことはできません。
その根拠は何か?と言われれば、まず未病対策として、リンパを流すと白血球が増える。その成分であるリンパ球も増え、NK細胞も増えることがすでに信州大学大橋教授らにより検証されています。また、実際にリンパケアの施術を定期的に2年間受け続けた方へのインタビューからは、風邪をひかなくなった、体調が良くなった、疲労回復が早い、良眠できるようになった、肌が若返ったとなどの感想が多く聞かれるからです。この証拠だけで個人的には十分だと感じています。
緊張緩和の効果としては、約60名のアンケート結果からと、高齢者施設で行ったケア後の反応からも明らかになっています。抗加齢対策は主に皮膚の状態や表情の変化などの感想からなのですが、リンパドレナージの歴史をひも解けば、美容系からも発展した歴史的変遷からおのずと答えは出ているかと思います。
では癒しの効果はなにか?と言われれば、ゆっくりと皮膚を移動させる施術は、量子力学的なフリーエ周波数とパワーの関係で捉えると、人間にとって心地よいと言われるF/1の波動を意識したケアであります。徐々に眠くなり、お腹が鳴る、筋緊張が緩む、などなど副交感神経優位になることからも証明されるでしょう。一説にはお腹を触る実験から、母性行動に関与するオキシトシンが分泌されることと癒しの効果は有名な話ですね。
さて、健常な方へのリンパドレナージとは確かに組織液から回収したリンパ管に入ったリンパ液を早く流すことかもしれませんが、それによって生理的なむくみが解消し、老廃物が早く静脈まで流れ、リラクゼーション効果も得られるということなのでしょう。
しかし、それには浅いリンパは、優しい(5mmHg~10mmHg程度の)圧で流すだけで十分なのです。強くて痛い圧は交感神経優位となり、リンパの流れを逆に遅くするのです。これは私が自ら被験者となって足背部を検査した際に感じたことです。ただし、日本人はあん摩、指圧が大好きです。「いた気持ちいい」という表現が当たっていると思いますが、優しい圧では物足りない気持ちになるのも事実です。したがって、一般のリンパサロンでの施術は強めの圧が好まれる傾向があります。だからこそ、リンパ浮腫のある方が医療系以外の強めの施術法で、流す方向も違ったケアを受けると後にリンパ浮腫が悪化してしまう事故につながるのです。
リンパを流すことの目的を明確にしながら、リンパ浮腫のある方のためにもそのような事故につながらない教育システムづくりが必要かと思います。一方ではリンパ~と名前のつくサロンがリンパ浮腫ケアを正しくできるかできないかを明確にすることも必要かと看護師である自分は特に思います。
私のサロンも残念ながら今の時点ではリンパ浮腫の方のケアは致しません。ですが、誠意をもって健康相談に応じながら、必要があるなら他の医療系サロンや治療院を紹介しています。
今の日本の制度では、まだまだリンパケアサロンのすみ分けはできないでしょうが、より安全に治療目的の医療系、より美しくなる美容系、これからのシルバーヘルスモーションとして未病対策で運営される日がくるのでしょうか・・・。私も先日、医師から一般のリンパケアそのものが根拠がないと否定されました。とても悔しく悲しい思いで一杯になりました。どうぞわたしの施術を受けてか指摘していただきたいと願いますが、その方の愛と平和を祈らずにはいられませんでした。


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